禁煙支援外来について
当クリニックでは、平成27年1月から禁煙支援外来を予約制で開設しました。禁煙を希望される方は是非ご相談ください。まずはお電話でご連絡ください。
タバコをやめられない訳
- タバコの喫煙はどうしてやめられないのでしょうか?
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喫煙をやめられないのは、本人の意志が弱いからではありません。
「ニコチン依存症」という病気のために喫煙がやめられなくなっているのです。 - タバコはストレス解消になるのではないですか?
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ニコチンは脳の細胞に働きドパミンという物質の産生を増やします。このドパミンが幸福感をもたらす作用があります。そのため、ニコチンの血中の濃度が下がるとニコチンを補充したくなり、イライラしてしまいます。まさにストレスの原因となります。ストレスの解消になるとは言えないのです。
- 喫煙はやめられますか?
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これまでは禁煙を補助する薬はありませんでしたが、近年、新しく禁煙補助薬(内服薬や貼付薬やガム)が開発されて禁煙に成功している人が増えています。禁煙補助薬を使うことで、禁煙が以前よりもしやすくなりました。
- 禁煙支援外来について
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禁煙をしたいと考えている方を対象に、その支援をするための特別な外来診療です。
- 禁煙外来ではどういったことをするのでしょうか?
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まず、本人の禁煙の意志を確認します。さらに、現在の喫煙状況と期間などを聴取し、健康保険診療が可能であることを確認します。次いで、呼気一酸化炭素濃度を測定します。
その後、禁煙治療についての説明、禁煙補助薬の服用方法や注意点、生活改善や喫煙したくなった時の対処法などのアドバイスをします。 - 禁煙補助薬があれば全員禁煙できますか?
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禁煙補助薬はあくまで補助です。禁煙するためには本人の「やめたい!」という意志が最も重要です。12週間の禁煙プログラムを完遂した場合には約50%の方が9ヶ月後に時点で禁煙に成功しています。
- 禁煙補助薬は高額ではないですか?
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喫煙歴などの条件を満たせば健康保険診療の対象となるので負担は軽くなります。総支払い額は約2万円程度です。
- どのくらいの治療期間がかかるのでしょうか?
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治療期間は12週間です。一般的には初回、2週間後、4週間後、8週間後、12週間後に受診していただきます。継続して受診し、治療することが禁煙持続につながります。
- 初回受診翌日から禁煙するのでしょうか?
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最初は禁煙補助薬を内服しながら喫煙の本数を減らしていきます。8日目からは禁煙していただきます。
タバコの煙と受動喫煙
- タバコの煙は一種類ではないのですか?
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タバコの煙には主流煙と副流煙の2種類あります。主流煙は喫煙者が直接タバコから吸い込む煙で、副流煙はタバコの燃焼によって発生する煙です。有害物資の量は副流煙に圧倒的に多く含まれています。
- 受動喫煙とはどういうことですか?
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喫煙していない人が喫煙者からのタバコの煙を吸うことによって、本人の意志に反して間接的に喫煙してしまう状況をいいます。自宅で喫煙すれば同居しているタバコを吸わない配偶者やお子さんなどにおこります。
- 室外で喫煙すれば受動喫煙は防げますか?
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残念ながら完全に防ぐことは出来ません。室外で喫煙をしても、終ってすぐに入室しては肺にはタバコの煙が残っているので10分間程度はそのまま室外にいてください。また、衣類にも有害物質が付着しています。
また、アパートやマンションのベランダでの喫煙は隣近所からクレームが来る場合もあります。 - こどもの受動喫煙はどうしたら防ぐことが出来ますか?
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禁煙ができれば最も確実に受動喫煙を防ぐことが出来ます。しかし、喫煙がやめられない場合は室外で喫煙をしてください。トイレあるいは台所の換気扇の下での喫煙では、すべての有害物質を除去することは出来ませんので、受動喫煙が起こります。
- 喫煙によるお子さんや配偶者への影響はありますか?
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こどもの気管支炎や中耳炎の悪化、さらに気管支喘息発作の誘因の一つです。また、妊娠中の胎児の発育不全と乳児突然死症候群の危険因子とされています。配偶者への影響は肺癌などのがんの発症や心筋梗塞などの循環器疾患の発症頻度が高まります。
- 親が喫煙者だとこどもが喫煙者になる可能性が高くなるのですか?
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そのとおりです。こどもは親の行動を模倣しますので親が喫煙している姿を見て育てば当然そのこどもが喫煙者となる可能性が高まります。また、身近にタバコがありますので入手も容易です。さらに、喫煙する親はこどもの喫煙を禁止させることは難しい状況となります。
喫煙と病気、美容
- 喫煙者は吸い続けると全員病気になるのですか?
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いいえ喫煙者のかたがすべて病気になるわけではありません。喫煙本数が多く、長期間喫煙することで確実に病気になる可能性が高まります。喉頭癌や肺癌だけではなくその他全身の多くの癌の頻度が高まります。さらに、心筋梗塞や脳梗塞などの心臓血管系の病気になる頻度も高くなります。また、気管支喘息などの呼吸器疾患の悪化要因でもあります。
- タバコ病ってどんな病気ですか?
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正式名称は慢性閉塞性肺疾患(COPD)といって主に喫煙によって肺の組織が徐々に壊されていく病気です。肺の機能である酸素の取り込みが出来なくなります。この病気は癌ではありませんが、ゆっくりとじわじわ進行します。ある程度病気が進行すると喘息に似た症状で気づかれます。禁煙すれば進行は止まりますが、完全に回復することはありません。進行した場合には低酸素血症となり、息苦しくなりますので絶えず酸素ボンベの携帯も必要になります。
- 喫煙は美容に関係しますか?
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喫煙によって皮膚の血液の流れが悪くなり、肌の皺が増えたり、色ツヤが悪くなります。また、歯肉の色も悪くなり、歯にはヤニも付着したりします。歯周病の悪化要因の一つです。さらにタバコの有害成分がビタミンCを破壊します。美容には決して良いものではありません。
相原アレルギー科・小児科クリニック概要
相原アレルギー科・小児科クリニック
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